研究実績の概要 |
平成27年度は,Roberts Courtの定義付け衡量に関する判例(Holder v. Humanitarian Law Project, 130 S. Ct. 2705 (2010); US v. Stevens, 130 S.Ct. 1577 (2010); Brown v. EMA, 130 S. Ct. 2398 (2011); Snyder v. Phelps, 131 S. Ct. 1207 (2011); Sorrell v. IMS Health Inc., 131 S. Ct. 857 (2011); US v. Alvarez, 567 US _ (2012))を検討する作業を行った。この分析の過程で,定義付け衡量に関する論点の整理を行い,連邦最高裁の近時の傾向を明らかにした。判例全文を読んで大意を把握した後、最高裁上告受理後の意見書、当該事件の下級審判決、判例評釈を読むという順序で研究を進めた。 この作業の過程で,引用されている判例をチェックし、特に定義付け衡量と関わる判例 については一覧表を作成した。その後,Roberts Court以前の定義付け衡量に関する主要な連邦最高裁判例(猥褻、名誉毀損、プライバシー 侵害、営利的言論、憎悪言論、著作権侵害、煽動等に関する判例)を収集し,分析した。平成27年度はこれらの判例を網羅的に分析するには至っておらず,平成28年度に継続して検討を行う。
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