研究課題/領域番号 |
25380078
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
森 克己 鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会科学系, 准教授 (60343373)
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研究分担者 |
中本 浩揮 鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会科学系, 講師 (10423732)
山田 理恵 鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会科学系, 教授 (60315447)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 英国 / イギリス / チャイルド・プロテクション / スポーツ団体 / ガイドライン / CPSU / LTAD / 国際情報交換 |
研究概要 |
今年度は、2013年9月に英国での学術調査を実施し、ブルーネル大学及びアングリア・ラスキン大学の研究者、イギリス柔道連盟のチャイルド・プロテクション(以下CPと略)に関わる担当者、スポーツ分野のCPの専門機関であるCPSUのディレクター、ケンブリッジ地区LSCB(Local Safeguarding Children Board)の担当者に対する訪問調査及び大英図書館における関連資料の収集を行った。さらに、ケンブリッジで開催されたSports Coach UK主催のCPのワークショップに参加して、ワークショップの内容等を考察した。本年度の学術調査の結果、次のことが判明した。 1.英国では2013年3月にCPに関する政府の新ガイドラインが策定された。同ガイドラインは、スポーツに関して、(子どもの)保護は全ての者の責任である、子ども中心のアプローチが求められるなどの意義を有する(CPSU BRIEFINGによる)。英国の各スポーツ団体のCPガイドライン及びそれらのガイドラインの標準として定められたCPSUのガイドラインも政府ガイドラインの改訂に伴い、今後改訂される見込みである。 2.英国のスポーツ団体では、CPガイドラインの中で、スポーツ指導者が子どもに対するスポーツ指導に関する当該団体が定めたガイドラインに従うことを定めている団体もある。その指導に関するガイドラインはLTAD(Long-term Athlete Development)のガイドラインを指し、アングリア・ラスキン大学の研究者によれば、英国の40のスポーツ団体でLTADガイドラインが定められている。LTADガイドラインとCPガイドラインは、子どもに対するスポーツ指導において車の両輪的な意義を有している。 3.教員になるための資格(QTS)取得の為の大学の講義内容の中にCPに関する学習が含まれているところもある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は当初予定していた英国教育省への学術調査が、以前訪問調査に応じていただいたチャイルド・プロテクション(以下CPと略)担当者が異動になったことなどにより実施できなかった。その代わりに、次年度に予定していたLSCBへの訪問調査を実施することができた。また、教育省の担当者への訪問調査で調査する予定の内容については、CPSUディレクターや英国の大学の研究者への訪問調査などにより今年度の調査で明らかにしたいと考えていたことをほぼ達成することができた。 また、都道府県教育委員会及び日本オリンピック委員会傘下のスポーツ団体に対するアンケート調査も予定どおり実施することができ、現在集計中である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、本年度に実施したJOC加盟のスポーツ団体及び都道府県教育委員会に対するアンケートを分析し、先進的な取組をしている団体・教育委員会に対する訪問調査を実施する。そして、スポーツ指導者、保健体育教師に対する講習の内容・実態、チャイルド・プロテクション(以下CPと略)制度を我が国に導入する場合の方法や機関連携の在り方、CPガイドラインの内容について本格的な検討に着手する。 また、次年度は、英国での学術調査を引き続き実施し、地方におけるCP制度の中核であるLSCBが定めているガイドラインの内容など、LSCBを中心とした教育・福祉の関連機関やスポーツ団体の連携の実態、さらには法学的観点からのCP制度の考察をより深めるため、英国の大学のCPの研究者やスポーツ法学の研究者への訪問調査を実施すること等により、研究を進める予定である。
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