本研究では米国投資会社法の行為規制が米国資本市場法制において果たしている役割について検討した。3年間の研究期間においては、1940年当時に各種行為規制が導入されるに至った経緯を詳細に検討するとともに、投資会社の組織再編の場面における行為規制の役割、ベンチャーキャピタル規制の文脈における行為規制の意義、投資会社のアクティビズムとの関係における行為規制の意義について検討を行った。それにより、各種行為規制制定の背景をなす歴史的経緯を明らかにするとともに、それぞれの場面においてSECが投資家保護の要請を図りながら行為規制の適用除外を認めることで投資会社法を運用している実態に迫ることができた。
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