本研究の成果として、(1)最近の情報環境の「スマート化」に牽引される先端的な技術動向が個人の自由・権利や社会制度等にもたらすインパクト、及び(2)情報法の理論体系の構築と諸価値間の調整のあり方に関する、さまざまな理論的ないし個別具体的課題を、日米欧の比較制度分析の方法を用いて検討したことを通じて、とりわけ、人工知能(AI)・モノのインターネット(IoT)・ロボティクス等の社会応用がグローバルな規模で進む中で、例えば、いわゆる「忘れられる権利」や「ユーザーの権利」等の新たな権利概念をめぐる対抗利益間のバランスのとり方の見直し(リバランス)の必要性に関する知見等を明らかにした。
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