| 研究課題/領域番号 |
25380147
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 研究機関 | 筑波大学 |
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研究代表者 |
岸本 一男 筑波大学, システム情報系, 教授 (90136127)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | 空間的投票理論 / ナッシュ均衡 / 展開形ゲーム / 部分ゲーム完全均衡 / 政党得票率 / 国政選挙 / 原理党 / 現実党 |
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| 研究概要 |
全国を１選挙区とみなした場合，自民党の得票率が５割超えない場合は，原理党の存在下で，展開形ゲームの部分ゲーム完全均衡解の中に，上位４政党ので全国レベルでの得票率を定量的にある程度よく説明する解が存在することが分かった．この意味で，提案モデルは，現実の得票率を説明しうる力を持っており，肯定的な結果となった．
しかし，自民党の得票率が５割を超える場合があり，素朴なモデルでは，得票率が５割を超える政党が存在することを正当化できない．この問題をクリアーするための多様なモデルを色々工夫しているが，解決していない．
これに関連して，対立軸が２つある場合，すなわち，平面上に複数政党が存在する場合について，特に３ないし４政党の場合の均衡解を検討した．最も平明な３政党（原理党１，現実党２）の場合，政党の効用が得票順位の最大化である場合は，単純なナッシュ均衡が存在しうる．当然展開形ゲームの部分ゲーム完全均衡も存在すると思われる．この議論はしかし未だきれいな形には纏まっていない．
モデルが満たすべき要件を確認するために，実証研究として，過去の得票率分析を全国レベル，選挙区レベルで行った．この結果，政党得票率を職業別人口で多重回帰すると，従来発見されてている都市＝農村軸にくわえて，例えば，社会党と民社党とを分離する指標が発見された．この意味と，モデルへの反映，特に２つの対立軸を持つ平面上でのモデルへの反映については，現在検討中である．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定の理論解が部分的に見つかっている．但し未だ更に研究の余地がある．一方で，当初予定を超えて現実の選挙の投票率を定量的にある程度よく説明していることが判明している．しかし，説明できないケースも存在し，その場合の解決はできていない．それに関連して発生する問題を幾つか解決している点が評価できるが，理論的に明快なものではないのが不十分である．
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| 今後の研究の推進方策 |
やや問題点は残したものの，基本的には計画に沿って進行中であり，今年度は，当初予定通りモデルの解を理論的・数値的により深く解明するとともに，実データの説明を追求する．
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| 次年度の研究費の使用計画 |
既に納品済みであるが，支払いが未だ完了していないため．
既に納品済みである．
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