一次史料、インタビュー、現地調査を通じて、日韓関係を文化・地方自治体・市民社会等トランスナショナルなアクターに注目し、その交流の歴史と現状を研究し、その外交的含意について考察した。日本文化は「クールジャパン」として韓国社会に深く浸透しており、韓国の「文化」や韓国人の対日認識に影響を与えてきた。また、地方自治体交流は政治関係に影響されることなく積極的に展開されている。このようなトランスナショナルな関係の基盤により、日韓関係は多元化し、政府関係の悪化にも関わらず「復元力」を有するに至った。ただし、交流の主体と目的・関心における非対称性は、新たな葛藤の火種になりかねず注意が必要である。
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