本研究は、金融改革に対する国際通貨基金(IMF)と世界銀行の影響と、これら国際金融機関に対する米国及び日本の影響力を検討することを目的とするものであった。金融改革データベースのコード化が終了した。また本研究の一環として、IMF融資プログラムに関する米国と日本の影響力が、世界金融危機(GFC)の前と後でどう変化したかを分析した。GFC前には、従来の研究通り米国はIMF融資プログラムの承認に有意な影響を与えていた。しかしGFC後には、こうした米国の影響は顕著に減少した。また、日本が米国とは別にIMF融資プログラムの承認に与える影響は、アジア地域においてGFC前のみ認められた。
|