本研究では、情報技術革命下で進んできている国家の変容について、米国の移民法と「人・物の移動」を切り口にして追究した。従来の移民研究では人に重点がおかれるが、本研究の主眼は、21世紀における国家の変容の分析にある。そのために、人の移動規制のみならず物や技術移転に対する規制などを総合的にとらえ検討した。米国の国家としての変容は、3つのレヴェル(人民[合法・不法移民を含む]、州、連邦政府)で見ることが必要であり、とくに人民と州のレヴェルでの変化と連邦政府との相克の分析が、21世紀の展望を得るには重要になる。
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