研究課題/領域番号 |
25380216
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 立命館アジア太平洋大学 |
研究代表者 |
佐藤 洋一郎 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 教授 (90569782)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 政治学 / 国際法学 / グローバル・イシュー / 国際環境ガバナンス |
研究概要 |
本研究では、全世界のマグロ類資源管理協力を分析することが計画されている。特に、マグロ資源量の科学的評価プロセスの進化と漁獲量割り当てをめぐる国際政治との間の関係を、地域別国際資源管理レジームの比較を通じて検討することを主目的としている。研究初年度である2013年度は、まず大西洋まぐろ類保存国際委員会、およびみなみまぐろ保存委員会という二つのレジームにおける科学的資源評価プロセスの進化を概観すべく、両委員会およびそこに設置された科学委員会の文書を収集、読み込みを始めることから開始した。 膨大なページ数に上るこれらの文書の読み込みには相当の時間を要し、2013年度中に収集したものをまだ読み切れてはいない。このため、更なる資料の収集は2014年度後半までいったん停止し、これまでに集めたものの読み込み、整理を行っていく。 いっぽう、2013年度、ワシントンおよびホノルルへの調査訪問を行い、デラウェア大学、ハワイ大学の漁業資源管理研究者との意見交換を行った。この訪問で得られた新たな情報や視点、および人的ネットワークより、資料の読み込みの役に立つ新たな気づき、次回の調査訪問先の絞込みへとつながる収穫があった。 2014年4月の国際研究学会において当初論文発表を考えていたが、残念ながら発表採択されなかった。このため、論文の作成は延期し、さらなる資料の読み込みに時間を割くこととした。論文の作成については、2015年度の日本国際政治学会に新たな目標を設定し、それにあわせた完成を目指したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
収集すべき資料の量(特に研究の中心となる大西洋まぐろ類保存国際委員会関連のもの)が予想を上回り、その読み込みに時間を要している。アルバイトの活用などで収集速度を上げると同時に、研究者自身が資料読み込みのための時間を多めに確保する必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
2014年度中に大西洋まぐろ類保存国際委員会関係の資料の読み込みを50%終わらせること、みなみまぐろ保存委員会関係の資料の読み込みを100%終わらせることを目標とする。その上で、同年度中にキャンベラ(豪州)、ウェリントン(ニュージーランド)への調査訪問、政府関係者・学術エキスパートへの聞き取り調査を行う。 2015年度は、引き続き大西洋まぐろ類保存国際委員会関連の資料を読み込み、欧州主要加盟国への調査訪問を行う。 2016年度には、全米熱帯マグロ類委員会、インド洋まぐろ類委員会関連の資料収集、訪問調査は時間と研究資金の残り具合を見て、行うかどうかを決定する。
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次年度の研究費の使用計画 |
備品購入費が予定額を下回った。東京への調査訪問が未執行である。研究計画の変更で、中米への訪問を後日に延期した。学生アルバイトの勤務時間数が確保できなかった。その結果資料複製費等が予想を下回った。 優先度の高いキャンベラ・ウェリントンへの調査訪問を前倒しし、2014年度に行う。学生アルバイトの人数を増やして作業を分担させ、勤務時間数を確保する。
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