本研究では、各国政策、経済構造、人的・動的資本、健康、嗜好、環境や資源との相互作用を説明できる経済理論を構築することにより、従来の経済理論では説明困難であった経済の複雑性を実証的に説明した。例えば、各国の教育制度、健康・環境政策が、現在の経済成長、人口変動、気象変動、生活環境の改善や富の蓄積と分配にどのような影響を与えるかがこの理論をもって検証可能となる。今後は、政府債務、ポートフォリオ選択、不動産価格および金価格、資源などの項目に関してもこの理論が応用可能か、継続して検証していく。なお、本研究の成果は51本に及ぶ国際査読付ジャーナルを通じ発表した。
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