1)一般的なパラメトリック分布の母数を最尤法で推定し、その推定量を挿入して得られる分布(予測分布)と真の分布の乖離をアルファーダイバージェンスで計測し、その期待値の漸近展開を求めた。一次の項は、母数の数/2であり、二次の項は、多様体の幾何的な性質(計量、接続、曲率など)によって決定される。多項分布、正規分布(分散・共分散未知)、混合分布について、具体的な二次の項を求めた。2)重回帰分析において、誤差項がパラメトリックな分布に従う時に、上の一般論を適用して、推定の効率を考察した。特に、漸近展開の二次の項に現れる幾何的な性質が、説明変数の分布や誤差項の分布によってどう変わるかを考察した。
|