マクロ統計データは事後的に改定されるが,速報値が注目され,意思決定における重要な要因となっている.改定は統計にとって真の状況を映し出すための過程と考えれば必要なことであり,改定方向などが予測できれば速報値で判断することは問題ではない.しかし,改定状況が予測できず,速報値の不確実性が意思決定での課題となっている. 政策評価では,リアルタイムと改定後のデータで分析すると必ずしも同じ結果が得られず,評価が大きく変わる可能性がある.また,統計データの入手には時間を要し,速報値の不確実性も加わって,大きな認知ラグを経験することとなる.
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