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2013 年度 実施状況報告書

円レートはミスアライメントされているか?-外国為替市場参加者の合理性からの検証

研究課題

研究課題/領域番号 25380337
研究種目

基盤研究(C)

研究機関早稲田大学

研究代表者

BAAK SaangJoon  早稲田大学, 国際教養学術院, 教授 (30339923)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード実質実効為替レート / 不均一期待モデル / ミスアライメント
研究概要

本研究の目的は、日本円が、根底にある経済ファンダメンタルズから乖離しているかどうか、またそうであるならばどの程度乖離しているのかということを、完全/制限的に合理的な経済主体に適応される「不均一期待モデル」(heterogeneous expectations (HE) model)を使うことによって考察することである。
1. 研究の第一段階として、日本の実質実効為替レートを計算した。日本の貿易量の変化に基づいて、次の諸国が貿易相手国として選ばれた:Australia, Canada, Hong Kong, China, Indonesia, Korea, Malaysia, Singapore, Thailand, USA, Euro Area. 中国の場合、実質実効為替レートの計算に不可欠な物価指数のデータが公表されていないため、多様な資料を利用して中国の消費者・生産者物価指数を推計した。
2. 1988年から2013年までの実質実効為替レートの計算の結果(base year=2005)、円の価値は2008Q4から2012Q3まで2005年のレベルーを上回ったが、 2012Q3以降は下回っている事が明らかになった。
3. 研究の第二段階として、日本の実質実効為替レートが経済ファンダメンタルズからどの程度乖離しているのかをBEER-approachで推計している。アジア諸国(特に中国)の場合、BEER-approachの推計に必要な変数(輸出・輸入物価指数等)のデータが公表されていない場合が多かったが、データの計算を終え、推計の準備ができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

アジア諸国(特に中国)の場合、実質実効為替レートの計算とBEER-approachの推計に必要なデータが公表されていない場合が多かったため、データの計算に予想以上時間がかかった。

今後の研究の推進方策

1. 日本の実質実効為替レートが経済ファンダメンタルズからどの程度乖離しているのかをBEER-approachで推計している。
2. 日本の外国為替市場を描写するHEモデルを構築する。そのモデルにおいては、異なる期待形成関数を持つ市場参加者たちが、国内外の資産によってそれぞれの効用を最大化しようとする。モデルにおいては、すべての主体が完全合理的であり、外生的なショックはゼロであると想定し、ファンダメンタルズに整合性を持つ均衡為替レートはシミュレーションによって生成される。シミュレーションのデータと実際のデータの差を乖離度として測る。その乖離度をBEERで推計された乖離度と比較する。

次年度の研究費の使用計画

コーピ代が予想より低かった。
コーピ代として使用。

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公開日: 2015-05-28  

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