研究課題/領域番号 |
25380343
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研究機関 | 大阪経済大学 |
研究代表者 |
服部 圭介 大阪経済大学, 経済学部, 教授 (50411385)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 国際貿易 / 環境政策 / 貿易政策 / 情報操作 / 寡占 |
研究実績の概要 |
研究3年目である平成27年度には、前年度に執筆した論文 "Optimal trade policy when firms compete in price and timing of price setting" を国際経済・産業ゼミナール(高知大学)、日本経済学会秋季大会(上智大学:共同研究者による報告)、国際経済学セミナー(京都大学)にて報告し、この論文は改訂を経て今年度にもワーキングペーパーとして公開する予定である。この論文は、国際寡占市場における、政府の貿易政策のタイミングに関する戦略的操作を取り扱った研究であり、本研究課題の中心的な課題の一つである。 また、2016年3月には、前年度より取り組んでいた論文 "Profit-maximizing wages under duopoly" を完成させ、ワーキングペーパーとして公開した。この研究は前述の論文の基本的構造を提供するものであり、現在国際査読雑誌に投稿・審査中である。 さらに、研究初年度に執筆を終えて投稿中であった論文 "Free Entry and Social Inefficiency under Co-opetition" が、国際査読雑誌である Journal of Economicsに受理され、2016年度中に出版予定である。この研究は、産業内での共有資源に市場拡大効果がある状況において、自由参入が経済厚生に及ぼす影響を分析したものであり、国際経済の枠組みに拡張可能である。これら3つの研究成果は、今年度に取り組む予定である新しい理論研究への土台となるものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り前年度には新しい研究をワーキングペーパーとして公開することができ、さらに本年度には1本の査読論文の公刊が決まっており、研究は順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度においては、前年度に学会・研究会で報告した研究課題 "Optimal trade policy when firms compete in price and timing of price setting" (現在は論題を "Optimal Trade Policy under Endogenous Sequence of Firms' Price and Quantity Choices" と変更)をワーキングペーパーとして公刊し、国際査読雑誌へ投稿する。また、これまでの研究成果を土台に取り込んだ新しい理論研究に取り組む予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
英文校正費用は論文の長さにより左右されるので、1~2万円ほどの誤差は生じうる。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度も当初の予定通りの支出を行う計画である。
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