本研究は、社会的な絆や信頼関係と災害の関わりを、防災の観点から明らかにすることを目指した。具体的な成果としては、(1)大規模サンプルを基にした統計的な推計結果から、阪神淡路大震災が起きたことで、日本におけるボランティア活動参加率が上昇したことが統計的に明らかになった。(2)同一の対象者を繰り返し調査したデータからは、東日本大震災の被災地域の住民の他者への信頼度はいったい低下するがその後高まり、さらにそのことで幸福度にプラスの影響を与えることが明らかにされた。以上の研究成果は、いずれも査読付国際学術誌に掲載された。
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