本研究では、主に3つの視点から研究を実施した。第一は、日本人の労働時間の長さの規定要因を複数の角度から掘り下げる研究である。第二は、高齢化の進展に伴い、家族の介護を抱える中間の年齢層が増加する中、こうした年齢層がどの程度介護と就労とのコンフリクトに直面しているかを検証する研究である。第三は、上記の2つの視点の結果を発展させ、働き方とこころの健康(メンタルヘルス)との関係を探った研究である。本研究からは、働き方や労働時間、休日における介護等の付随する労働が人々の健康に多大な影響を及ぼしていることが示唆されるエビデンスを数多く示すこととなった。
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