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2015 年度 実績報告書

世界経済の持続的成長と新たな国際政策協調:グローバル・プルーデンス政策の構想

研究課題

研究課題/領域番号 25380395
研究機関神戸大学

研究代表者

松林 洋一  神戸大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (90239062)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード対外不均衡 / グローバルインバランス / マクロプルーデンス
研究実績の概要

本年度(平成27年度)は、最終年度にあたるため、これまでのプロジェクトを総括するため、以下の2つの研究を行った。第1は、現下の世界経済の動向を深く理解するため、日本経済の長期低迷(secular stagnation)について分析を行った。日本は1990年代以降長期的に経済が停滞しており、「失われた20年」として知られている。この失われた20年の発生メカニズムを精査することによって、欧州や新興諸国で生じつつある長期停滞の可能性について重要な知見が得られるはずである。本研究では日本におけるバランスシート調整のプロセスの詳細な観察、潜在成長率(自然利子率)、期待利潤率(ト―ビンの限界q)の計測を行うことによって、日本の長期停滞の特徴を明らかにした(研究成果は、2015年10月のブリューゲル研究所(ベルギー)において報告された)。第2は、世界的な対外不均衡(グローバル・インバランス)の動向と世界金利の低下傾向について考察を行った。2000年代半ばに拡大したグローバル・インバランスはリーマンショック後に縮小したが、昨今再び拡大するという予測も出始めている。また世界的に見て長期金利は一層の低下を見せている。このような傾向はグローバルな資金余剰(あるいはグローバル流動性)の再拡大を促す可能性が高い。本研究では、世界主要国の貯蓄、投資、金利のパネルデータをセットし、最新のパネル時系列分析を用いて、上記の現象の背後に、世界的な投資減少がある点を明らかにしている(研究成果は、2016年3月の内閣府における国際シンポジウムにおいて報告された)。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うち謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 日本の経常収支(2) 1946-20142016

    • 著者名/発表者名
      松林洋一
    • 雑誌名

      国民経済雑誌

      巻: 213 ページ: 31-47

    • 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 実質為替レートの長期的動向について2015

    • 著者名/発表者名
      松林洋一
    • 雑誌名

      証券アナリストジャーナル

      巻: 53 ページ: 38-49

  • [学会発表] Quantitative Easing Policy, Exchange Rates and Bushiness Activity by Industry in Japan2015

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki Ijiri and Yoichi Matsubayashi
    • 学会等名
      日本金融学会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2015-10-25
  • [学会発表] Does Goverment Promote or Hinder Capital Accumulation? Evidence from Japan's High-Growth Era2015

    • 著者名/発表者名
      Mariko Hatase and Yoichi Matsubayashi
    • 学会等名
      日本経済学会
    • 発表場所
      上智大学
    • 年月日
      2015-10-11

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公開日: 2017-01-06  

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