本研究では、1)経常収支、2)資本収支、3)金融機関のクロスボーダーでの与信、という3側面に関するグローバル・プルーデンス政策の有効性について研究を行った。経常収支をグローバルな観点からモニタリングすることの重要性はグローバルインバランスが拡大していた2000年代半ばにおいて国際機関等において指摘されており、本研究での詳細な文献検索からもこの点が明らかとなった。資本収支をグローバルに監視しすることは極めて重要であるが、資本規制によるマクロ経済への影響は必ずしも明確なものではない点が数量分析から明らかとなった。またクロスボーダーでの与信に関するモニタリングの重要性も定量分析より明らかとなった。
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