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2013 年度 実施状況報告書

デフォルト危機下のユーロ圏での金融政策と財政政策:内生的デフォルトモデルでの検討

研究課題

研究課題/領域番号 25380400
研究種目

基盤研究(C)

研究機関千葉経済大学

研究代表者

岡野 衛士  千葉経済大学, 経済学部, 准教授 (20406713)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード最適金融政策 / ポリシーミックス
研究概要

De Paoli (2006)を共通通貨圏の仮定に拡張しさらに内生的デフォルトの可能性を導入したモデルを導出した上で共通通貨圏における最適金融政策を理論的に分析した。つまり、De Paoli (2006)のモデルを2国モデルに変形し、かつ共通通貨圏の仮定に拡張した。ここで両国の政府の予算制約には横断条件が課され、一方の国にはデフォルトの可能性が存在しないもののもう一方の国にはデフォルトの可能性が存在すると仮定した。このデフォルトの可能性が存在する国こそが内生的デフォルトのメカニズムが導入される国である。中央銀行は線形化されたモデルを制約として効用関数の2次近似より得られた損失関数を最小化、つまり厚生コストを最小化するように金融政策を運営することを仮定した。モデルの陽表的な解析解を得ることはきわめて困難なため高性能PCおよび行列演算ソフトを用いたSensitivity Analysisが行った。次にFerrero (2009)に従い(近似的)最適金融政策ルールを合理的期待均衡を満たす範囲内で高性能PCおよび行列演算ソフトを用いてグリッドサーチで求めた。最後にグリッドサーチで得られた最適金融政策ルール、テーラールールおよび固定利子率ルールそれぞれについてSensitivity Analysisを行い、それぞれの政策がもたらすマクロ経済変数の動学の特徴を確認した上で厚生コストを効用関数の2次近似から得られた損失関数に従い計算した。ここで、最適金融・財政政策ルールの下ではインフレ率、GDPギャップの変動が小さいことおよびデフォルトが生じるものの1期もしくは短期で収束することおよび厚生コストがきわめて小さいことを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

最適金融・財政政策ルールの下ではインフレ率、GDPギャップの変動が小さいことおよびデフォルトが生じるものの1期もしくは短期で収束することおよび厚生コストがきわめて小さいことが確認できた。また成果が学術誌において発表された。

今後の研究の推進方策

予定通り本年度は実証分析をすすめていく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] How Important is Fiscal Policy Cooperation in a Currency Union?2014

    • 著者名/発表者名
      OKANO, Eiji
    • 雑誌名

      Journal of Economic Dynamics and Control

      巻: 36 ページ: 39~79

    • DOI

      10.1016/j.jedc.2013.11.002

    • 査読あり
  • [学会発表] Productivity Shocks and Monetary Policy in a Two-Country Model2013

    • 著者名/発表者名
      Jang, Taeseok and Eiji Okano
    • 学会等名
      The 9th Dynare Conference
    • 発表場所
      Shanghai University of Finance and Economics, Shanghai, China
    • 年月日
      20131030-20131030
  • [備考] 岡野衛士

    • URL

      http://www.econ.nagoya-cu.ac.jp/~eiji_okano/

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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