研究課題/領域番号 |
25380402
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
中里 宗敬 青山学院大学, 国際マネジメント研究科, 教授 (90207754)
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研究分担者 |
小林 孝雄 青山学院大学, 国際マネジメント研究科, 教授 (40126058)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 証券市場 / バブル / クラッシュ / 経済実験 |
研究概要 |
オンラインデータベースを用いて証券バブルに関する論文検索を行い、関係する30本ほどの論文を入手した。これらを各カテゴリに分類し、先行研究のサーベイを行った。今後はこれらの論文の参考文献から、さらに関連する論文を探す予定である。 次に、情報の非対称性下でマーケットメーカーが他の投資家の行動から彼らが持つ情報をベイズ学習するモデルの構築を行った。これを用いて、コンピュータ上で数値シミュレーションを行い、バブルの発生、成長、崩壊が起こる一連の過程を確認した。 また、現実に近い状況での市場の振る舞いを確認するため、情報の非対称性下で証券の取引を行う経済実験をデザインし、Carnegie Mellon大学が開発したFinancial Trading Systemを用いて、2013/5/1と2013/12/11に合計2回の実験を行った。これにより実験室においてもバブルの発生が確認された。 これらの研究の成果は、日本ファイナンス学会第21回大会(2013/6/2)、行動経済学会第7回大会(2013/12/15)、第17回実験社会科学カンファレンス(2013/12/22)、青山ファイナンス研究会(2014/1/8)、2014 ASIA-Pacific Meeting of The Economic Science Association (2014/2/20)で研究発表を行い、国内外の研究者とディスカッションを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度に予定していた以下の研究実施計画はすべて実施することができた。 1.先行研究のサーベイ 2.投資家行動のモデル化 3.プロトタイプ実験の実施(2回) 4.国内外での学会発表(国内4回、国外1回)
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今後の研究の推進方策 |
今後は、これまで行ってきたプロトタイプの経済実験をもとに、実験のデザイン、パラメータ等を調整したうえで、本格的な実験を複数回行い、理論モデルの応用可能性を検討する。また、これらの研究成果を国内外の学会で発表する。最終的には論文としてまとめ、海外ジャーナルに投稿する計画である。
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次年度の研究費の使用計画 |
共同研究者が急遽出張を取りやめたため、予定していた旅費810,000円の一部が未使用として残った。 平成26年度の研究実施の中で、学会報告のための旅費として使用する計画である。
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