研究課題
基盤研究(C)
平成25年度は,本研究の基盤研究として,長寿リスクを考慮した要介護状態の統計モデリングとその推定及び将来予測に関する基礎的研究を行った.特に,長寿リスクを明示的に考慮するためにLee-Carterモデルをベースモデルに取り込み,ポアソン回帰モデルを用いて要介護状態の将来確率を推定するモデルを考察した.このモデルでは,死亡・生存数に加え,要介護状態の人数を用いている.要介護状態の人数については,詳細なものは入手可能なため,厚生労働省が毎年公表している「介護保険事業状況報告」にある状態区分・性・年齢階級・都道府県別(閲覧第3表)を代替的に用いることとした.本研究に関連する成果を アジア太平洋リスク保険学会2013年度年次大会(ニューヨーク),第9回長寿リスク国際学会(北京),日本金融証券計量工学会2013年度冬季大会(慶應義塾大学),第14回「ノンパラメトリック統計解析とベイズ統計」研究集会(慶應義塾大学)の4つの研究集会で報告するとともに学術研究誌に投稿した.また,関連する論文が北米アクチュアリー学会の学会誌に掲載された.本研究の成果を広く社会・国民に発信するために,本研究専用のホームページを作成した.
2: おおむね順調に進展している
ほぼ研究計画書に沿った内容で進んでいるため.
平成26年度以降は,25年度の基礎研究に基づいて我が国長寿リスク評価への応用研究を行う.また,学会誌への投稿,内外の学会で発表を行うとともに,ホームページ等を通じて研究内容を広く社会・国民に発信する.
年度末が近づいた支出を次年度に回したため.次年度に支出を行う.
すべて 2014 その他
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)
North American Actuarial Journal
巻: Vol. 18, No 1. ページ: 242-257
10.1080/10920277.2013.872983
http://web.sfc.keio.ac.jp/~kogure/risk/index.php?LongTermCare