研究課題/領域番号 |
25380407
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研究機関 | 東京経済大学 |
研究代表者 |
安田 行宏 東京経済大学, 経営学部, 教授 (10349524)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | リスクテイク / リスク情報 / ディスクロージャー / 社債 / 銀行借り入れ / ストック・オプション |
研究実績の概要 |
昨年収集したデータに基づき引き続き検証を行った。一つは企業のリスク情報開示について、新しく作成したリスク指標を用いた論文を改訂し、国内外の学会での報告とそのコメントの修正を一通り終えたため、現在専門の学術雑誌に投稿中である。なお、成果の一つとして当該年度中に一つの国際学会(American Accounting Associaiton)で報告を行った。この論文から派生したテーマとして、リスク情報開示の開示規制の制度導入効果に焦点を当てた経済効果の論文と、リスク情報が特に投資家にとって重要性が高いと考えられるIPO市場でのリスク情報の有用性とその経済効果に焦点をあてた論文を作成中である。前者は初稿ができあがった段階であり、国際学会での報告へ申し込んだ状況にある。後者の論文は、当該年度中のWestern Risk Insurance Associationで報告をした段階であり、そのコメントを受けて現在修正中であり、改訂版が完成次第、順次専門誌に投稿を開始する予定である。銀行のリスク情報についても昨年収集したデータに基づき、複数の論文にすべく現在検証中である。その内の一つの論文は初稿を書き終えた段階であり、その成果は二つの国際学会(European Financial Management AssociaitonとWestern Risk Insurance Association)での報告を行った。現在そこでのコメントを踏まえて論文を修正中である。 その他、日本企業のリスクテイクに関連して、リーマンショック時の日本企業の資金繰りの状況に焦点を当てた論文の初稿ができた段階であり、現在、国際学会での報告への申し込みを順次行っている状況にある。 さらに日本企業に対するストック・オプションの影響をリスクテイクの観点から考察した論文を以前から学会報告などを踏まえて修正中であったものを専門誌に投稿した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度の学会報告でのコメントを踏まえた原稿の改訂はひとまず終了し、順次投稿段階に来ている点と、今回のテーマに基づく進展があり、その分析が進行中であるため。
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今後の研究の推進方策 |
論文として一通り完成したものを順次学術論文に投稿し、そこでの評価を踏まえて、逐次改訂を行って最終的に論文として掲載することを目標とする。一方で、上記の新しい分析についても随時検討しながら、順次、国内外の学会報告へ投稿、専門ジャーナルへの投稿に向けて準備を進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
複数年計画での一部予定の変更や、旅費の実績差(出張場所、為替変動など)等による。
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次年度使用額の使用計画 |
データの収集や論文校正代、学会報告旅費などに使用予定である。
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