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2015 年度 実績報告書

総合商社の構造比較と競争優位に関する研究ー三井物産・三菱商事を中心に-

研究課題

研究課題/領域番号 25380421
研究機関埼玉大学

研究代表者

鈴木 邦夫  埼玉大学, 人文社会科学研究科(系), 名誉教授 (50132783)

研究分担者 大石 直樹  埼玉大学, 人文社会科学研究科(系), 准教授 (00451732)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード総合商社 / 三井物産 / 三菱商事 / 貿易
研究実績の概要

本研究の目的は、三井物産・三菱商事が、メーカーの単なる代理人ではなく、なぜ世界市場において独自に活動を行う主体になりえたのかを、商社の内部構造に即して明らかにすることである。
この目的のため、第1に、一昨年度、昨年度に引き続き、米国の国立公文書館に出張して、三井物産・三菱商事関係の資料を閲覧し、必要な資料を撮影によって収集した。国内の三井文庫・三菱史料館においても、必要な資料を収集した。
第2に、これらの収集資料を利用して、両商社における組織(管理組織と営業組織)の変遷・改変と本店本部・商品部・支店の関係(職務権限と指揮命令系統)を分析した。
第3に、研究成果の一部を、鈴木が「三井物産における独立採算制の精緻化と商品部での運用の内実」と題して、『三井文庫論叢』第49号(2015年)に発表し、大石が「戦前期三菱商事における組織改革-未完の改革構想とその論理-」と題して、『三菱史料館論集』第17号(2016年)に発表した。前者は、現在の三井物産の営業組織の特徴である「部店独算制」が、戦前の三井物産において、どのような変遷と問題をはらみながら、最終的な帰結として生まれたのかを、初発の「支店独立採算制」から解き明かしたものである。後者は、1937年の三菱商事の大幅な職制改正などについて分析したものである。三菱商事は三井物産とは異なる編成原理に基づく組織を追求していた。その過程で生まれた職制改正をめぐる総務部長野間の改革構想は、組織改革だけでなく、人事改革の構想でもあった。1937年の職制改正は、組織改革に止まり、中長期的視野で社員のインセンティブを継続的に引き出していく仕組み(人事改革)を制度化できなかった「未完の改革」と捉えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 戦前期三菱商事における組織改革-未完の改革構想とその論理ー2016

    • 著者名/発表者名
      大石直樹
    • 雑誌名

      三菱史料館論集

      巻: 17 ページ: 99-121

  • [雑誌論文] 三井物産における独立採算制の精緻化と商品部での運用の内実2015

    • 著者名/発表者名
      鈴木邦夫
    • 雑誌名

      三井文庫論叢

      巻: 49 ページ: 131-269

  • [学会発表] 三井物産における独立採算制の形成2016

    • 著者名/発表者名
      鈴木邦夫
    • 学会等名
      社会経済史学会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2016-06-12
  • [学会発表] 三菱商事における集権的組織の形成2016

    • 著者名/発表者名
      大石直樹
    • 学会等名
      社会経済史学会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2016-06-12

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公開日: 2017-01-06  

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