研究課題
基盤研究(C)
戦後西ドイツ経済は、1950年代末から60年代中頃にかけて復興から成長へと構造変化を遂げた。この過程において、連邦経済省は金融システムにおける貯蓄銀行の地域的な「公益性」を中央政府として承認し、民間銀行、信用協同組合とともにドイツ銀行業固有の重層的な「3柱システム」として整備した。同時に、1960年代後半に実施された利子率自由化によって、金融市場の自由競争秩序も導入され、こうして連邦政府による介入的な市場競争の政策秩序として、公益性を包摂した競争的金融システムが確立されることになった。
経済史