航空燃料用ガソリンが第二次世界大戦期にどのように製造されたのか、国際比較を試みた。基本的な技術は米国で、独も日本も米の技術に依存していた。戦時中の生産量や製造技術を跡付け、大戦期に石油精製業はオクタン価向上と大量生産という二点において大きな技術革新があり、特にアルキレーション技術などアメリカの技術は優れていた。 独は石炭の低温タールを活用して、航空機用ガソリンを製造したが、日本は南方原油を原料にして、水素添加技術で航空機用ガソリンを製造した。ドイツは乾溜タールのC4留分を合成して、イソオクタンを製造した。ベースガソリンには低温タールを水素添加して製造した。日独の情報交換はほとんどなかった。
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