研究課題/領域番号 |
25380441
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 麗澤大学 |
研究代表者 |
佐藤 政則 麗澤大学, 経済学部, 教授 (10192600)
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研究分担者 |
神山 恒雄 明治学院大学, 経済学部, 教授 (50221891)
永廣 顕 甲南大学, 経済学部, 教授 (70268514)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 高橋是清 / 日銀国債引受 / 高橋財政 / 国債引受シンジケート / 国債市場 / 深井英五 / 井上準之助 / 池田成彬 |
研究概要 |
平成25年度では、1931-32年に関するわれわれの既存研究の再検証・補完、および日銀による国債売買「市場」の構造とその変化に関する検討という二つを課題に掲げた。代表者・分担者の連携のもとに研究を進めた結果、その成果が評価され、金融・財政分野と経済史分野において下記二つの学会報告を組織することができた。現在はその成果を麗澤大学経済社会総合研究センターWorking Paperにまとめるべく、作業を進めている。 (1)日本金融学会2013年度秋季大会共通論題 2013年9月22日 於:名古屋大学「1932年日銀引受国債発行はどのようにして始まり、終わったのか?」座長;靎見誠良(法政大学)、報告①「静寂な始まりは何を意味したのか?―1932年における国債発行方式の転換プロセス―」研究分担者・永廣 顕(甲南大学)、報告②「国債消化力」はどのように認識され拡充されたのか?―国債引受シンジケート銀行と売りオペ―」研究代表者・佐藤政則(麗澤大学)、報告③「戦後財政金融のありかたをどのように規定したのか?―戦時国債と戦後ハイパー・インフレ―」伊藤正直(大妻女子大学)、討論者:春井久志(関西学院大学)、須藤功(明治大学)、浅井良夫(成城大学) (2)政治経済学・経済史学会 2013年度秋季学術大会パネルセッション 2013年10月19日 於:下関市立大学 「1932年日銀引受国債発行の再検討―大蔵・日銀・シ団銀行の連携を中心に―」 司会:山﨑志郎(首都大学東京)、報告①「1932年における国債発行方式の転換プロセス」分担研究者・永廣顕、報告②「国債引受シンジケート銀行と売りオペ」研究代表者・佐藤政則、報告③「日銀引受国債発行における市場と財政の論理」伊藤正直(大妻女子大学)、討論者:分担研究者・神山恒雄(明治学院大学)、岸田真(日本大学)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね順調に進展しているが、予想していた以上に、関係史料の発掘・収集に手間取っている。関係史料の最大の保有機関は日本銀行金融研究所アーカイブであり、閲覧・複写が順調に進むように同アーカイブも協力してくれているが、残念ながら、閲覧許可が出るまでに時間を要しているのが現状である。このため予定していた支出ができなく、想定以上に残額が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
1.平成26年度では、25年度において未成熟であった検討課題について進展させ、研究計画に掲げたシ団銀行、日銀、大蔵省の連携関係とその変化について検討を進める。 2.このため関係史料の円滑な閲覧が可能となるように、日銀アーカイブとの信頼関係に基づき努力する。 3.平成25年度の研究成果を麗澤大学経済社会総合研究センターWorking Paperにまとめ、公表するとともに批判を仰ぐ。
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次年度の研究費の使用計画 |
関係史料の最大の保有機関である日銀アーカイブからの複写が予定通り進展しなかったことから、その他の支出についても影響が生じたことによる。 基本的には、当初計画に即して進めるが、史料収集の予算執行が円滑に進むよう日銀アーカイブとの協力関係をより緊密にする。
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