研究概要 |
国連ミレニアム開発目標(MDGs)の経緯や動向をフォローし,営利企業によるビジネスとしてMDGsにコミットし得る領域とそのコミットの仕方やアプローチの学術的特徴についてまとめ,研究論文を発表した。 またMDGsへの有力なアプローチの一つとされるBoPビジネスに関する国際シンポジウム(BoP Summit 2013,October 21-23, 2013 Ross School of Business University of Michigan Ann Arbor, MI;BoP Global Network Summit 2013,November 7-8, San Paulo, Brazil)に出席し,BoPビジネスの理論的,実務的な最新動向の把握と関連研究者や実務家との交流を図った。 国際開発型ビジネススキームの枠組み整理と実践に向けたビジネス様式やそこでの課題抽出のために,以下の関連概念の関連性およびMDGsの達成に果たすポテンシャルを,経営学における関連概念との系譜づけを行いつつ,研究成果としてまとめ,報告した。まずMDGsのビジネスモデルとして国連によって提唱されているインクルーシブビジネスとハートやプラハラードなど経営学者らの提唱するBoPビジネス概念との関連性を整理し,CSR(企業の社会的責任)論や戦略ベースのCSV(Creating Social Values)論との概念的な相似や差異を考察した。 こうした理論的検討および関連研究者・実務家との懇談から,研究代表者は国際開発型ビジネススキームの制度モデルの検討に(たとえば米国のベネフィットコーポレーションなど),研究分担者はCSVからの日本企業によるBoPビジネスの展開からのMDGsへのコミットの可能性の検討に力点をおく。
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