本研究は、起業(事業化)のプロセスにおいて、その事業体が形成する場の特徴と地域内外におけるネットワーキングとネットワーク構造が、事業化の成功にどのように寄与しているかを解明することを目的として研究を実施した。具体的には、漁業者コミュニティにおける六次産業化を研究対象にソーシャルキャピタルの理論を用いて分析を行った。 事例に共通することは、事業化にともない集団の内外ともに新たなネットワークが構築されたこと。また、外部ネットワークの多様性と異質性である。各事例とも、ネットワークが内部に閉じておらず、外部との新しいネットワークを通じて新製品開発に必要なアイデアや販路などの経営資源を調達していた。
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