本研究の目的は、組織外部の知識を活用しながら、環境適応を有効に行える組織の諸問題を検討することである。そこで、知識の吸収力モデルと個人学習と組織学習との関係を記述した組織学習モデルとを融合した概念モデルを構築し検討を行った。その結果、外部知識統合に関する潜在的吸収力、顕在化された吸収力、知識のオーバーラップに関する知見が得られた。さらに、概念モデルにもとづきエージェント・ベース・モデルを構築し、シミュレーション実験を行い外部知識統合に関する組織的条件を検討した。その結果、知識支持者に関する傾向、外部知識統合によって創造された知識に関する傾向が明らかとなった。
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