研究課題/領域番号 |
25380491
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
中谷 常二 近畿大学, 経営学部, 准教授 (70398501)
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研究分担者 |
井戸田 博樹 近畿大学, 経済学部, 教授 (10352957)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 国際研究者交流(米国) / 情報倫理 / ソーシャルメディア / 企業倫理 |
研究概要 |
1.アンケート調査の実施:企業における従業員のソーシャルメディア利用対策を調査するためにアンケート調査を実施した。回答企業は87社で、まだ多くの企業では、ポリシーや利用ルールの制定、社員教育、社員の利用状況の把握が不十分であること、利用ルールを定め、運用管理を始めている企業では、クレームの発見、誹謗中傷の発見、購入者の感想・評判、に関するモニタリングにも余念がないことが明らかになった。 2.米国研究者との共同研究:研究協力者Hawaii Pacific UniversityのDr. William A. Sodemanを日本へ招へいし“Understanding business ethics and the business use of social media”と題する研究発表を日本情報経営学会関西支部第225回支部例会にて行った。日米の情報学の研究者による意見交換により、日米のソーシャルメディアの利活用の現状と対策を把握できた。 3.研究発表:2014年2月9日に「ソーシャルメディアにおける倫理上の諸問題」研究会第2回公開研究会を近畿大学で開催し、研究代表者中谷を含む4人の研究者が研究発表をし、意見交換を行った。また2014年2月25日にはHawaii Pacific UniversityにてThe 3rd Academic Meeting of〝Ethical Issues in Social Media″という研究会を開催し、研究代表者中谷、研究分担者井戸田などが発表をし、意見交換を行った。 4.米国企業のソーシャルメディアの利活用についての訪問調査:2014年2月26日に“Social Media Boot Camp for Recruiting, Staffing and HR”に参加し、多数の米国企業のソーシャルメディアの利活用について調査できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は来年度に向けての予備的な調査を予定しており、おおむね予定通りの研究の進捗状況である。以下、応募書類の年度計画に従って自己点検する。 1.アンケート調査の実施およびヒアリング調査の実施:実施済み。回答企業は87社。ただし、アンケートの回収率が低いため、来年度も継続的に同様の調査を行う。ヒアリング調査については“Social Media Boot Camp for Recruiting, Staffing and HR”に参加し、多数の米国企業のソーシャルメディアの利活用について、聞き取り調査できた。来年度には特定企業に絞った訪問調査を行う予定である。 2.米国研究者との共同研究:Hawaii Pacific UniversityのDr. William A. Sodemanを日本へ招へいし、また研究代表者中谷、研究分担者井戸田が米国に訪問調査に行くことで米国研究者との有意義な共同研究が進めることができた。 3.文献による理論研究:研究代表者中谷、研究分担者井戸田ともに文件による調査を各自行い、その知見は「ソーシャルメディアにおける倫理上の諸問題」研究会第2回公開研究会などで活かすことができた。 4.研究会などでの発表:2014年2月9日に「ソーシャルメディアにおける倫理上の諸問題」研究会第2回公開研究会を近畿大学で開催し、研究代表者中谷を含む4人の研究者が研究発表をし、意見交換を行った。また2014年2月25日にはHawaii Pacific UniversityにてThe 3rd Academic Meeting of〝Ethical Issues in Social Media″という研究会を開催し、研究代表者中谷、研究分担者井戸田などが発表をし、意見交換を行った。
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今後の研究の推進方策 |
以下、年度計画に従い、今後の研究の推進方策について述べる。 平成26年度 1.アンケート調査のデータ解析:実施済みのアンケートデータと結合して、従業員のソーシャルメディアの利用対策について回帰分析などの各種多変量解析手法を用いて解明する。2.ヒアリング調査の継続:ソーシャルメディアを用いてPRやHRMに利活用している企業へのヒアリング調査を行なう。8月に複数の米国企業のヒアリング調査を予定している。3.米国研究者との共同研究:Dr. William A. Sodemanとの共同研究を継続する。8月に米国で研究会を開催し意見交換をする。また9月に日本経営倫理学会研究交流例会にて研究報告の予定である。4.文献による理論研究:上述の研究を継続する。5.書籍の出版:『ソーシャルメディアのビジネス倫理(仮題)』と題する論文集の書籍出版のための研究会を複数回開催し、原稿の執筆、編集作業を行う。 平成27年度(最終年度) 1.ヒアリング調査の継続:上述の研究を継続する。2.文献による理論研究:上述の研究を継続する。3.米国研究者との共同研究:上述の研究を継続する。4.学会発表:上記の研究を日本経営倫理学会、日本情報経営学会等の学会・学会誌に発表する。5.シンポジウムの開催:ソーシャルメディアにおける企業の倫理的課題と対策についてのシンポジウムを日本情報経営学会共催でおこない、広く研究成果を公表する。6.書籍の出版:上述書籍を出版する。
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次年度の研究費の使用計画 |
書籍を購入予定であったが、3月末までに入荷しないため、次年度に計上した。 購入予定であった書籍を速やかに購入する。
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