研究課題/領域番号 |
25380517
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
堀口 朋亨 大阪市立大学, 都市研究プラザ, 特任講師 (20568448)
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研究分担者 |
吉村 典久 和歌山大学, 経済学部, 教授 (40263454)
石井 真一 大阪市立大学, 大学院経営学研究科, 教授 (70315969)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ドイツ企業経営 / 国際合弁 |
研究概要 |
本研究では、ドイツ本社A社の社史、被買収日本企業B社の社史などで企業環境の大きな史的変遷を確認した上で、代表的な経営指標(財務面、占有率など)を公表資料をベースにして整理していく。くわえて、企業革新に関わる既存研究のレビューを実施しておく。 こうした準備の上で、聞き取りに代表される定性分析、アンケート調査に代表される定量分析の双方を取り入れて、科学的客観性を持たせるように配慮する。 B社を分析するにあたって本研究グループは、(A)ガバナンス論(B)経営戦略論(C)経営組織論/労務管理論(HRM)(D)国際合弁論、の視座からアプローチすることとする。本研究における主要な検討項目は、(1)企業活動の監視機能(2)意思決定のあり方(3)チーム内における合意形成プロセス(4)経営理念の変遷(5)人事評価プロセスと基準(6)組織間協働のあり方(5)国際、系列間における協働の変化(7)イノベーションを生み得る環境(8)情報共有のあり方、とする。 検証作業の前半では、現在にいたる流れを確認するためにもB社の史的分析を行う。そこでは、経営環境の変化に対する経営・組織の適応過程などを中心に検証していく。中盤から後半にかけては、経営学のツールを用い、上記の検討項目とそれに付随する項目に対してインタビュー調査を行う。主担当者と副担当者を定め、集中的に専門性の高い研究を行うとともに、一人の人間による一意的検証を避けるように心がける。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査対象企業とは、各種資料を提供してもらうなど良好な関係を保っている。本年度は、提供してもらった資料及び文献の検討を行ったが、精緻な検証作業を行ったがために多くの時間を割きすぎ、次の段階であるヒアリングの準備が遅延してしまい実施ができなかった。研究代表者が大学を移籍し、分担者の一人が役職(学部長)についてしまうなどの阻害要因が起きてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、内部資料及び文献調査の成果として論文をまとめると同時に日本国内において被買収企業に対してヒアリング調査を実施する。また、ドイツにおいても調査を実施する予定である。精力的に調査活動を行うので、前年度の計画の遅延は、取り戻せると確信している。
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次年度の研究費の使用計画 |
資料及び既往文献の検証作業に注力しすぎてしまったため、被買収企業の日本におけるヒアリング調査が遅延し、ドイツにおける調査が実施できなかったため。 次年度に調査受け入れ企業に対しヒアリングを直ちに実施し、ドイツにおける調査も行うことにより計画通り使用できる見込みである。
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