本年度は、前年度のインタヴューから得られた知見を職場、家庭のそれぞれにおいて「役割を他人が代替できるか」という視点から構築した理論フレームワークにまとめ、2015年8月の「日本労務学会」で発表する機会を得た。ここで得たアドバイスをもとに、追加インタヴューを行い(前回の協力者および新規の協力者で構成)、男性正規雇用労働者がWLBの諸制度(特に育児休業)を実際に利用するか否かの判断は①家庭においての役割をその自分以外が代替できるか(家庭における役割の代替生)の高低、と②エンプロイアビリティ(自身が他の職を得ることができる可能性)の高低による、2×2のマトリクスで説明する形へ修正を行った。また、これまでの取り組みをまとめ、査読付き論文として「日本経営学会」への投稿を行う予定である(2016年5月)。また、この研究で得られた知見を欧米諸国で行われている研究と比較して分析し、 2016年8月に日本経営学会全国大会(於:専修大学)にて英語による発表を行うこととなった。
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