研究課題/領域番号 |
25380528
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
竹之内 秀行 上智大学, 経済学部, 教授 (90297177)
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研究分担者 |
齋藤 泰浩 東京国際大学, 商学部, 准教授 (50296224)
高橋 意智郎 実践女子大学, 人間社会学部, 准教授 (80407220)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 海外直接投資 / 新興国市場 / 企業間ネットワーク / 相互依存的投資行動 |
研究概要 |
本研究の目的は、日本企業の新興国市場向け直接投資と企業間ネットワークの関係について明らかにすることにある。新興国市場のような不確実性の高い市場への対応方法の1つとして、他社の行為を参考とすることで自社の行為を修正する方法がある。 こうした点について、十分な検証が行なわれてきたとは言えない。さらに、そうした相互依存的投資行動は、企業の保有する企業間ネットワークの性質によっても変化すると考えられる。以上のような視点に立ち、本研究では、新興国市場への日本企業の相互依存的投資行動パターンについて、企業間ネットワークとの関係から議論を進めている。 当該年度において、先行研究、一次資料、二次資料(商用データベースの情報も含む)などの広範囲なデータを探索的に分析することを試みた。具体的には、不確実性の高い市場への参入を分析するために、日本企業の新興国市場向け投資(特に対中投資)に関するデータベースの構築へ着手した。今年度は特に、自動車部品メーカーの対中投資に焦点を絞った。自動車部品産業のおいては、垂直的な関係(取引関係)と水平的関係(競争関係)の双方が重要であり、その2つの企業関係が対中投資の意思決定へ与える影響を検討できると考えたからである。 さらに、そのほかの企業間ネットワークとして、日本の商社との関係、ならびに中国の現地企業との関係にも注目した。このデータベースに関しては、次年度以降においても整備を続ける予定である。 これら2つのことに基づいて、分析枠組みの構築を進めた。分析枠組みについては、検討中であり、次年度も引き続き検討を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
データベースの構築を進めることができた。さらに、データベースの中で明らかとなってきた特殊ケースのピックアップを進めることができた。その一方で、データベースを用いた実証研究を十分に進めることができていないため。
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今後の研究の推進方策 |
第1に、データベースの整備を進める。そのうえで、①実証研究を実施する、②面接調査を行いながら事例研究を進める。
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