• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

海外生産拠点で活躍できる生産技術者・保全要員の育成課題と技術移転

研究課題

研究課題/領域番号 25380536
研究種目

基盤研究(C)

研究機関法政大学

研究代表者

八幡 成美  法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (90078337)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード保全要員の育成 / 生産技術者の育成 / 海外生産拠点への配置
研究概要

製造業の海外生産が急速に拡大してきたが、現地での人件費の高騰が進み、現地工場の設備の自動化率も高くなっており、現地人材への生産技術・保全作業の技術移転が急務である。そこで、本研究では、海外生産拠点で活躍している日本人生産技術者・保全作業者に注目し、彼らの職務要件を明確化したうえで、それまでのキャリアを類型化し、それを参考に後継者のCDP(Career Development Program)のあり方を検討する。
平成25年度の研究では、海外生産で先行している企業を訪問し、生産技術者、保全要員の育成にについて、人事部門、研修・生産技術部門でのインタビュー調査を実施した。プリスタディとして実施した2社の事例については下記の事例報告にまとめた。また、その後、自動車部品X社と総合電機Y社で事例調査を実施し、報告書を作成中である。
トヨタ自動車の例では、海外生産拠点が50を超えるが、海外派遣者は内部育成のベテランである。なかでもトヨタ工業学園卒業者で海外赴任している人は多い。海外生産拠点への技術移転は現地採用リーダーの日本での研修と日本人テクニカル・アドバイザ一の現地への配置による。生産立ち上げの段階では何十人もが現地に出向いて支援するが、ある程度軌道に乗ると、日本で係長、組長クラスの方が3年ローテーシヨンで現地に赴任している。将来の海外要員を意識して、認定訓練校生の段階から海外ホームスティを義務づけるなど国際感覚の醸成にも力を入れている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

プリスタディ2社の結果を踏まえて、国内調査を遂行中である。一部に遅れはあるがおおむね順調に進んでいる。
自動車部品X社では約千人の保全要員が在籍しているが、うち7割は海外出張要員という。派遣期間は半年以内が圧倒的に多いのだが、3,4年間の出向者は40歳代が中心である。いろいろなケースがあり、簡単に類型化は難しい。実際に海外生産拠点で活躍している個人のキャリアをインタビューで明らかにする必要があるが、これについては帰国者にインタビューをするか、海外生産拠点に配置になっている方にインタビューすることになる。これについて平成26年度の研究に引き継いでゆきたい。

今後の研究の推進方策

平成25年度国内調査結果をさらに継続すると同時に、海外生産拠点に配属となっている方へのインタビュー調査を実施する。実際に経験してきた仕事内容、キースキル、現地で求められる能力などを整理する。
当初予定では自動化率が高い先進国の海外生産拠点を想定していたが、近年では最新鋭設備の導入が多いのは中国や東南アジアであり、これらの国の生産拠点にも視野を広げて調査を実施する予定である。

次年度の研究費の使用計画

国内旅費が近距離であったため余剰を生じた。また、インタビュー調査のテープ起こしの費用請求が年度を超えてしまった。
追加的な国内調査と、それに伴うインタビュー調査結果のテープ起こし謝金の支払いに利用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 認定職業訓練校における技術・技能者養成の実情(2)―トヨタ自動車株式会社トヨタ工業学園の事例ー2014

    • 著者名/発表者名
      八幡 成美
    • 雑誌名

      法政大学キャリアデザイン学会紀要

      巻: Vol.11、No.2 ページ: 97-112

  • [雑誌論文] 認定職業訓練校における技術・技能者養成の実情(1)―(株)ミツトヨ宇都宮事業所の事例-2013

    • 著者名/発表者名
      八幡 成美
    • 雑誌名

      法政大学キャリアデザイン学会紀要

      巻: Vol.11、No.1, ページ: 109-115

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi