研究課題/領域番号 |
25380551
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
今田 治 立命館大学, 経営学部, 教授 (50232608)
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研究分担者 |
徳田 昭雄 立命館大学, 経営学部, 教授 (60330015)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 技術マネジメント / 事業モデル / イノベーション / 技術開発 / 韓国 / 釜山 / インドネシア |
研究概要 |
技術マネジメント、イノベーション、事業モデルという視点から、主に、製品技術(何をつくるか)と製造技術(いかにつくるか)、その相互連関によるイノベーションに焦点を絞り、今日、製造企業(主に自動車企業)において、競争優位にたてる自社の中核技術の確定、その特性、応用を見極めての技術開発、それを活用した新製品による顧客価値の創造、適切なコストでの価値提供、そしてその事業による長期的な利益確保がどのようになされているかを、理論的、実証的に研究を進めた。 具体的には、日本の自動車企業、韓国の中小企業に焦点をあてて、次の諸点について調査研究を行った。 1.技術課題に基づく経営戦略、事業戦略、技術戦略の特色と具体的内容 2.新技術・新製品の内容 3.グローバルな供給体制(生産・調達の革新)4.新たな開発手法と体制(プロジェクト)5.全社的な組織革新。 各企業、特色がみられるが、コア技術を土台に、新製品、生産・調達革新、組織革新を行い、収益をあげえる事業モデルを構築していることが、明らかになった。 自動車企業は、内燃機関などの既存技術の革新に加えて、新興国に適合した開発、部品調達体制を生み出すと同時に、事業モデルをたえず見直し、新興国市場にも進出し、グローバルレベルでの競争力を保持していた。その点については、インドネシアの現地工場などの調査を行った。また韓国の中小企業は、中国、日本との競争、大企業との格差に悩みながらも、新技術の開発、獲得に努め、韓国だけでなく、中国、日本、米国にも進出している状況が解明された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初、新技術の開発という点もあって、調査企業の確定が危ぶまれたが、幸い、適切な調査を行うことができた。日本の自動車企業では、日本国内の調査のみならず、新興国(インドネシア)調査も協力していただき、実績欄に示した5項目について詳細な調査研究が可能となった。 韓国調査(釜山地区)は、他のプロジェクトとも共同で行い、韓国での中小企業について、産官学の取り組みなども解明できた。 研究成果としては、日本の自動車企業については、講演会で報告し、韓国の調査については「調査報告書」をまとめている。
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今後の研究の推進方策 |
まず昨年度の調査に関して、研究論文としてまとめることが第1の課題(すでに学術雑誌に掲載を申し込んでいる)。 次に研究課題として明確ではあったが、まだ調査不足である日本での開発と現地での開発の連関、現地サプライヤーとの関係構築について研究をすすめたい。地域としては、日本、中国、マレーシアを予定している。
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