研究課題/領域番号 |
25380554
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
高梨 千賀子 立命館大学, テクノロジー・マネジメント研究科, 准教授 (00512526)
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研究分担者 |
吉田 満梨 立命館大学, 経営学部, 准教授 (30552278)
尹 諒重 福岡工業大学, 社会環境学部, 准教授 (50585213)
水野 由香里 西武文理大学, サービス経営学部, 准教授 (80453463)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 資源動員 / イノベーション / 中小企業 / 産学連携 / ビジネスエコシステム / Social Capital |
研究実績の概要 |
3カ年プロジェクトの2年目である2014年度においては、日本での定量調査(アンケート)実施に向けて、2回にわたるIn-Depthな検討ミーティング(8月、10月)の実施を通して検討を行った。 まず、前年度の文献調査や定性調査の結果をベースに、フレームワークを念入りに吟味した。概念においては、資源動員やダイナミックケイパビリティのほかにもSocial Capital等も検討した。その結果、アンケート設計についてはおおむね終了した。 一方、実施については、検討の結果、段階的な戦略をとることとした。対象規模を縮小し、アンケートを実施、その結果をもって、対象を他へ拡大するというものである。まずは、立命館大学における理工関連の共同研究・受託研究において実施することにし、交渉をした結果、全面的協力が得られた。これにより、3年目の2015年度において、アンケートを前期に実施する予定である。また、韓国における同様の定量調査については、文化的背景から受け入れ大学へのアクセスが困難であることから、日本での結果を国際学会で発表したのちに、展開することにした。 一方、定性調査については、8月の検討ミーティングの際に、非常に生産的に産学連携を実施している九州大学にヒアリングを研究チームで実施したほか、日程調整が難しい中で個別に中小企業のヒアリングを実施した。また、ドイツの産学連携調査も実施し、海外の事例を踏まえてフレームワークの一般性・妥当性を吟味した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2014年度は、定量調査を実施する予定であったが、アンケート設計、アンケートの対象となるプロジェクトの選定、および企業へのアクセスが思うように進まず、実施には至らなかった。しかしながら、上述のように、検討を繰り返し、また、定性調査を追加的に行うことで、フレームワークについてはほぼ完成した。 また、同様に段階的に実施するよう方向転換をおこなったことで、最終年度の前期にはアンケートを実施可能な状況になっている。 さらに、適切な能力を持つ研究補助(リサーチアシスタント)がなかなか確保できなかったが、ようやく2015年度には2名のアシスタントを雇用できるようになった。
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今後の研究の推進方策 |
リサーチアシスタント雇用と立命館大学リサーチオフィスの協力の下で、アンケートは実施の段階に向かっている。2015年夏には、分析を終え、結果を国際学会で報告する予定である。これを、日本の他大学や韓国での展開の足掛かりとしていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由は大きく2つある。一つ目は、アンケート調査の遅れによるアンケート関連費用が生じなかったこと(支出項目のその他)、二つ目は、研究補助(リサーチアシスタント)雇用が進まず、人件費が使用されなかったことによる。
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次年度使用額の使用計画 |
最終年度においては、アンケート調査の準備は順調に進んでおり、また、研究補助も確保できているため、計画通りの支出が見込まれる。 また、当初企画した韓国での調査を進めるための前準備として、国際学会での報告を企画しているため、旅費の増加が見込まれる。
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