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2013 年度 実施状況報告書

地域企業の海外市場開発

研究課題

研究課題/領域番号 25380560
研究種目

基盤研究(C)

研究機関小樽商科大学

研究代表者

猪口 純路  小樽商科大学, 商学研究科, 准教授 (40405486)

研究分担者 浦上 拓也  近畿大学, 経営学部, 教授 (10351561)
金 雲鎬  日本大学, 商学部, 准教授 (10410383)
小宮 一高  香川大学, 経済学部, 教授 (90335836)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード市場志向
研究概要

本年度は、当初の計画に基づき、文献レビュー、既存のアンケート・データを用いた予備的分析、事例収集をおこなった。
文献レビューにおいては、市場志向研究およびマーケティング・ケイパビリティ研究の現状把握に努めた。この文献レビューの成果を利用し、研究代表者である猪口は、市場志向に関するペーパーを2本発表した他、多数の学会報告をおこなった。また、小宮はサプライヤーと小売企業の連携の側面に、金は小売企業の顧客購買データ利用の側面に着目し、流通におけるマーケティング・ケイパビリティに関連する研究をおこない、ペーパー発表と海外学会を含めた多数の学会報告をおこなった。これらは、本研究プロジェクトの1年目に必要不可欠な文献レビューを進めた成果の一部であると共に、研究の今後を方向付ける重要なプロセスとなったと考える。
既存のアンケート・データを用いた予備分析としては、本プロジェクト・メンバーで過去に収集した日韓のアパレル製造企業を対象としたデータを用い、海外市場進出の意向や実態に関する分析をおこなった。その結果、生産技術品質の高さについては両国に有意差はないものの、韓国企業でのみそれが企業成果に結びついている点が明らかとなった。同様の能力を有していながら、それが海外市場進出により積極的な韓国企業のみ成果に結びついているという結果は、マーケティング・ケイパビリティについても海外市場開発に特に重要な能力がある可能性を示唆していると考えている。なお、この分析に基づき、我々は国際シンポジウムにおいて研究報告をおこなった。
事例収集に関しては、海外市場開発に取り組むアパレル企業、地方公共団体などにインタビュー調査をおこなった他、海外市場開発の現場でもある海外展示会での視察調査をおこなった。これらは、まだ具体的成果にはなっていないが、実態把握、分析枠組構築を進める上で、必要不可欠かつ有益であったと考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通り、文献レビュー、既存のアンケート・データの予備分析、事例の収集を実施することができており、またそれらをペーパーや学会報告等の具体的な成果に結びつけることができていることから、本研究プロジェクトは概ね順調に進展していると評価している。しかしながら、事例の収集については、当初計画に比すると業界、地域、企業数なども少数に留まっていることから、2年目の前半に、より積極的に事例収集に取組むこととしたい。

今後の研究の推進方策

今後は当初の研究計画に沿って、仮説導出およびアンケート調査の実施を進める予定であるが、事例収集が当初計画よりも不十分であるため、2年目の前半では事例収集を積極的に進めていく方針である。

次年度の研究費の使用計画

当初計画に比して、事例収集がより少数かつ国内の企業や団体に留まりがちであったため、インタビュー調査のための国内外の旅費利用が予定額を下回ったことによる。
次年度は、アンケート調査を実施するまでに、分析枠組の構築と仮説導出をおこなうことを目的として国内外の事例収集をさらに進める必要があることから、本年度に未利用であった研究費は主に事例収集のための準備と旅費に充てる計画である。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (9件)

  • [雑誌論文] 非上位企業の市場創造-アライアンス・バーンスタイン株式会社-2014

    • 著者名/発表者名
      猪口純路
    • 雑誌名

      季刊マーケティングジャーナル

      巻: 33(2) ページ: 144,161

  • [雑誌論文] 先行型市場志向企業によるチャネルとの共同革新に関する考察-資産運用会社と販売チャネルの事例を手がかりに-2013

    • 著者名/発表者名
      猪口純路
    • 雑誌名

      日本商業学会第63回全国研究大会報告論集

      巻: 1 ページ: 192,200

  • [雑誌論文] Multiple partnership arrangements between CPG retailers and their suppliers2013

    • 著者名/発表者名
      Kazutaka KOMIYA & Yuji SAKAGAWA
    • 雑誌名

      The Proceeding of the 29th Annual IMP Conference

      巻: 1 ページ: 1,9

    • 査読あり
  • [学会発表] 市場志向のMDに関する研究課題の考察2013

    • 著者名/発表者名
      猪口純路、坂川裕司、松尾睦
    • 学会等名
      日本商業学会第4回全国研究報告会
    • 発表場所
      日本大学商学部
    • 年月日
      20131214-20131215
  • [学会発表] 購買履歴データと小売企業の多店舗管理能力2013

    • 著者名/発表者名
      金雲鎬
    • 学会等名
      日本商業学会第4回全国研究報告会
    • 発表場所
      日本大学商学部
    • 年月日
      20131214-20131215
  • [学会発表] Comparative Study of Apparel Manufacturers Strategies Between Japan and South Korea2013

    • 著者名/発表者名
      Junji INOGUCHI, Kazutaka KOMIYA, Woonho KIM, Takuya URAKAMI
    • 学会等名
      7th East Asian Triangle International Symposium
    • 発表場所
      小樽商科大学
    • 年月日
      20131004-20131004
  • [学会発表] Multiple partnership arrangements between CPG retailers and their suppliers.2013

    • 著者名/発表者名
      Kazutaka KOMIYA, Yuji Sakagawa
    • 学会等名
      The 29th Annual IMP Conference
    • 発表場所
      Georgia State University, Atlanta, U.S.A.
    • 年月日
      20130829-20130902
  • [学会発表] 市場志向のPB開発に関する考察2013

    • 著者名/発表者名
      猪口純路
    • 学会等名
      日本商業学会北海道部会7月例会
    • 発表場所
      小樽商科大学札幌サテライト
    • 年月日
      20130720-20130720
  • [学会発表] 小売業者とサプライヤーの協働MDにおける競争力について2013

    • 著者名/発表者名
      小宮一高
    • 学会等名
      日本商業学会関西部会
    • 発表場所
      大阪市立大学文化交流センター
    • 年月日
      20130720-20130720
  • [学会発表] 先行型市場志向企業によるチャネルとの共同革新に関する考察-資産運用会社と販売チャネルの事例を手がかりに-2013

    • 著者名/発表者名
      猪口純路
    • 学会等名
      日本商業学会第63回全国研究大会
    • 発表場所
      立命館大学びわこ・くさつキャンパス
    • 年月日
      20130524-20130526
  • [学会発表] 食品スーパーにおける小売業者とサプライヤーの関係性-戦略とイノベーションの観点から-2013

    • 著者名/発表者名
      小宮一高、坂川裕司
    • 学会等名
      日本商業学会第63回全国研究大会
    • 発表場所
      立命館大学びわこ・くさつキャンパス
    • 年月日
      20130524-20130526
  • [学会発表] 購買履歴データと小売企業の競争優位2013

    • 著者名/発表者名
      金雲鎬
    • 学会等名
      日本商業学会第63回全国研究大会
    • 発表場所
      立命館大学びわこ・くさつキャンパス
    • 年月日
      20130524-20130526

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公開日: 2015-05-28  

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