研究課題/領域番号 |
25380561
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研究機関 | 小樽商科大学 |
研究代表者 |
伊藤 一 小樽商科大学, 商学部, 教授 (10241415)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 医療 / 患者満足度 / サービス |
研究実績の概要 |
本研究は医療事業での重視されるサービス品質と顧客満足の関連構造の解明を目的とする。通常、サービス品質は本質的サービスと表層的(付属的)サービスに分類し当該医療分野の各種サービス如何に顧客満足等の成果指標と関連しているか、またその構造を分析する。特に嶋口モデルや狩野モデルで示される本質的サービスの効果の形状がある水準で一定となり、一方、表層的(付属的)サービスはそれに反して逓増するとう仮説の実証的検証を試みることが研究目的である。本年度は職務満足度調査を実施できた札幌医科大学附属病院での調査データをもとに職務満足度(ES)と患者満足度(CS)の関連性を分析した。結果、初期分析ではESとCSには有意な相関結果は認められなかった。しかしながらES調査結果についてはその職務満足を構成する構造が判明した。全職員対象に行ったアンケート結果を共分散構造分析を用いて分析し、以下の結果を得た。 ①“自主的職務満足”に対して“職場満足”、“人間関係”(及び“職務遂行力”が共に正の影響を与えている。したがって、自主的な職務満足を高めるためには職務遂行力の向上、人間関係の改善、職場での満足を高めることが必要であると考えられる。②“人間関係”も“職場満足”、“給与満足”に対してやや強く正の影響を与えている。つまり、職場でのコミュニケーション(人間関係)を促進することが職場満足及び給与満足の向上につながる。③“職務遂行力”と“人間関係”の間には共変関係が存在している。両変数が共変しているので、良好なコミュニケーション関係の促進が職務遂行力と呼応していると考えられる。④“給与満足”は“職場満足”に対して非常に強い正の影響を示している。つまり、職場での協力体制や昇進・昇格の公正性、職場への誇りなどを形成する要因として給与条件が影響している。以上が分析結果である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
職務満足度調査に時間を要し、詳細な検証が実施できていないため。
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今後の研究の推進方策 |
上記ES調査では、病院全体の分析からさらに部門別(医師・看護師・検査部・事務職)にデータを区分し分析をおこなう予定。さらに小樽市立病院で分析が許された入院調査の結果を分析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査期間を1年延長して、アンケート分析と学会報告、および論文投稿用の費用を確保したため。
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次年度使用額の使用計画 |
今後学会報告を行いさらに関連学会誌への投稿を予定
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