本研究は医療事業でサービス品質(本質的サービスと表層的サービス)と顧客満足の関連構造の解明を目的とする。外来における本質的高品質と表層的品質を公立病院での5年外来調査7回を実施した。分析の結果、表層的要素は患者満足度に対して正の影響を与えると判明した。さらに、有意に抽出された外来患者満足度の構成要素の中身を見ると、本質的要素よりも表層的要素に属する項目が多かった。『嶋口・狩野モデル』にある、接遇や施設等のような表層的要素は『魅力的品質』として捉えられている。本研究ではこれら表層的要素を充実すると満足度が上がる点を実証できた。
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