• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

情報通信技術による流通フローの変化

研究課題

研究課題/領域番号 25380582
研究種目

基盤研究(C)

研究機関名古屋学院大学

研究代表者

伊藤 昭浩  名古屋学院大学, 商学部, 准教授 (30410674)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード流通・ロジスティックス / 経営情報 / コンテンツ流通 / AHP/ANP
研究概要

平成25年度では情報通信技術による流通フローの変化について、萌芽期から成長期へと向かいつつある音楽配信サービスをもつ音楽産業と、萌芽期にある電子書籍をもつ出版産業を中心にコンテンツビジネスの流通フローの分析・比較をおこなうため、国内外の文献調査をはじめとする基礎的な研究活動をおこなった。また、出版産業へのヒアリング調査をすることで制度的な特徴等を確認し、出版産業の動向と今後を整理した。この成果は所属学会の研究大会にて、産業界の方々を招いたパネルディスカッション等として報告している。
また本研究では、コンテンツビジネスの流通フローにある各小売間を消費者視点でとらえて、消費者選好によって小売をはじめとする流通フローが決定され、産業構造が再編されるというボトムアップ型アプローチを試みるため、Webアンケート調査サービスを活用した音楽流通および出版流通に対する消費者の意識調査・分析を実施する。本年度では「小売を選択する際の評価基準」と「小売に対する満足度」という2つの大項目、および各小項目についてアンケート設計の精査をおこなった。これらのアンケート調査はAHP手法をもちいて、その流通フローにある小売に対する消費者選好を分析し、消費者が小売を選択する際の各評価基準に対する重要度と各小売に対する満足度を最終的なウェイトとして算出するものであるが、先行研究(伊藤昭浩[2011]および伊藤昭浩[2012])を基に、平成26年度に実施予定のアンケート調査・分析に向けて、文献調査および国内の研究者らのアドバイス等からより精度の高い分析に繋げるためのアンケート項目の拡充および再設計をおこなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成25年度では本研究のテーマについて、国内外の文献調査およびヒアリング調査を精力的におこない、所属学会で報告する等、コンテンツ流通の動向と今後についての整理は十分に実施することができた。
一方、Webアンケート調査サービスを活用した音楽流通および出版流通に対する消費者の意識調査・分析については、試験的なアンケート調査および分析(平成23、24年度実施)からの各種項目の見直しおよび拡充を中心に理論研究を進めたため、次年度の実施に向けた準備的な活動となっている。

今後の研究の推進方策

本年度は書籍流通におけるデジタル配信サービスのプラットフォームやデバイスが出揃うため、電子書籍市場の急成長が予想され、動向を把握することが重要であると考える。とくにデジタル教科書、電子図書館、視覚障碍者等への読書バリアフリーといった電子書籍を中心とした議論の本格化が予想されるため、国内外の文献調査をはじめとする基礎的な研究活動をおこないながら、出版産業を中心にしたヒアリングを実施して制度・課題を確認する。なお音楽産業については前年度範囲の補完的な調査を実施する。
アンケート調査では、Web 調査アンケート・サービスを8 月、12月の計2回に実施して、AHP 手法をもちいて流通フローにある小売に対する消費者選好を分析する。なお、平成27年度には計3回の調査を実施予定しており、経年的な変化を捉える予定である。
研究では音楽流通および出版流通における市場動向を得ながら、わが国の音楽流通と出版流通の評価基準を比較し、コンテンツビジネスとしての特徴を検討しながら、各代替案を3 類型に分けてその特徴を検討する。また本年度内の2回の調査結果を比較検討して、コンテンツビジネス市場でのデジタル配信サービスの成長度等を確認する。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度計画では、Webアンケート調査サービスを活用した音楽流通および出版流通に対する消費者の意識調査・分析を実施予定であったが、試験的なアンケート調査および分析(平成23、24年度実施)からの各種項目の再設計を中心に理論研究を進めたため、Webアンケートを実施しなかった。
平成26年度では前年度に再設計したアンケート調査項目をもとに、Webアンケート調査を複数回実施するとともに、文献調査・ヒアリング調査を充実させる予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 大学-企業間における情報教育連携の一考察 -情報教育政策の視点からみた大学カリキュラムのAHP分析-2013

    • 著者名/発表者名
      伊藤 昭浩
    • 雑誌名

      名古屋学院大学論集 社会科学篇

      巻: 第50巻 第2号 ページ: 1-11

  • [雑誌論文] DISSOLUTION OF DILEMMA BY NEWLY DEFINING CRITERIA MATRIX IN ANP2013

    • 著者名/発表者名
      Toshimasa Ozaki, Kanna Miwa, Akihiro Itoh,Shin Sugiura, Eizo Kinoshita, Gwo-Hshiung Tzeng
    • 雑誌名

      Journal of the Operations Research Society of Japan

      巻: Vol. 56, No. 2 ページ: 93-110

    • 査読あり
  • [学会発表] 2025年の ICTビジネス

    • 著者名/発表者名
      伊藤 昭浩
    • 学会等名
      国際公共経済学会
    • 発表場所
      慶應義塾大学 日吉キャンパス

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi