研究課題
基盤研究(C)
企業会計原則に見られるような伝統的な会計思考は、制度変化の方向性を規定する要因として現在なお作用し続けており,このことが異種制度の「補完」と「混在」が併存する複雑な会計システムを創り出している。その複雑性は,とりわけ4種類の選択可能な会計基準の併存として現象している。この事実は、会計基準の国際統合の進展にともなって、日本国内では逆に会計基準の多様化が進んだことを示している。こうした制度の多様性とダイナミズムは、比較制度分析でいう制度的補完性や歴史的経路依存性の概念で説明することが可能である。
財務会計