研究概要 |
今年度は文献レビューを中心に研究を行った。研究テーマに関する論文は主に、北米のTop Tierと呼ばれる雑誌(Accounting Review,Journal of Accounting Research,Journal of Accounting and Economics,Review of Accounting Studies,Contemporary Accounting Research)に収録されており、これらの雑誌から関連論文を数多く収集した。それらのレビューを通じて、最新の研究動向の把握に努めた。文献レビューの成果としては、日本会計研究学会スタディ・グループの報告書の中で、論文「Confirmation仮説に基づく将来予測情報の信頼性の検証」を公表した。 分析データの入手・整理については、実証分析に必要なデータ(業績予想データ、アナリスト予測・レーティングデータ、株価データ)を今年度中にも入手し整理する予定だったが、文献レビューに相当の時間を要したため、思うように作業が進まなかった。この点については今後の課題である。 今年度の作業は、全体的に、実証分析の基礎を固めるための準備作業と位置づけることができる。今後は今年度の作業を活かすためにも、経営者の業績予想データをその開示形式別に整理し、アナリスト予測・レーティングのデータや株価データも入手・整理した上で、業績予想の開示形式の多様化の実態やそれが資本市場・アナリスト予測に及ぼす影響などについて実証分析する予定である。
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