研究期間中に、著書『会計測定の思想史と論理』を作成し、公表した。本書の目的は、これまで会計学説および会計基準において様々な会計測定が提唱されてきたが、これらの会計測定がどのような思想および系譜を有し、それらがどのような論理を有しているのかを解明することによって、会計測定の将来を展望することである。 本書は、研究の出発点を1930年代の米国で公表された会計原則・会計基準においている。その会計測定の論理の変遷は、まず取得原価会計が提唱され、現在原価、売却時価、現在価値会計などへ引き継がれ、近年の国際会計基準で適用領域を拡大しつつある公正価値会計にたどり着いている。
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