研究課題/領域番号 |
25380677
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
朝井 志歩 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (70405091)
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研究分担者 |
池尾 靖志 立命館大学, 産業社会学部, 非常勤講師 (20388177)
竹峰 誠一郎 明星大学, 人文学部, 准教授 (40523725)
熊本 博之 明星大学, 人文学部, 准教授 (80454007)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 軍事 / 地域社会 / 被害 / 米軍基地 / 安全保障 / 核実験 |
研究実績の概要 |
本科研費の研究代表者と研究分担者、連携研究者の計5名が執筆者となり、各自が章の執筆を担当する編著書が2015年8月に法律文化社から刊行されることが決定した。そのため、2014年度は8月、11月、2月に研究会を東京、京都、愛媛で計3回開催し、軍事による地域社会での被害の事態について、各自のフィールド調査に基づいて執筆した各章の草稿を発表した。研究会では内容について議論することで問題意識や知見の共有を行い、図書の出版に向けて原稿の推敲を行ってきた。 また、各自がフィールド調査を実施し、岩国、辺野古、高江、マーシャル諸島、グアムで関係者への聞き取りやフィールドワークを行った。これらの調査で得られた知見に基づき、各自が研究成果を図書や論文として発表した。その中でも特に、研究分担者である竹峰は、博士論文を『マーシュル諸島 終わりなき核被害に生きる』という図書として新泉社から刊行した。また、連携研究者である長島も、博士論文を『アメリカとグアム 植民地主義、レイシズム、先住民』という図書を有信堂から出版した。 その他にも、学会発表や招待講演において、各自が調査をした事例に基づき、研究成果を発表した。中でも、研究分担者である熊本は、環境社会学会で「軍事をめぐる加害者の視点から」という標題での招待講演い、竹峰は日本アメリカ史学会で「核なき世界からこぼれ落ちるもの 米核実験場とされたマーシャル諸島からの問い」という標題で招待講演を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究会の開催など、研究代表者、研究分担者、連携研究者による共同での取り組みは、研究実施計画に記載した事柄が着々と進んでいるといえるため。また、各自のフィールド調査も進みも調査から得られた知見に基づいた研究会での問題意識の共有や問題構造の把握なども行われているといえるため、さらに、各自が図書や論文、学会発表の実施といった形で研究成果を出しているため。
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今後の研究の推進方策 |
2015年8月に法律文化社から図書が刊行されることが決定しており、本研究の研究代表者、研究分担者、連携研究者が各自2章ずつ執筆を担当するため、今年度は論文の脱稿に向けて研究会を開催し、内容について最終的な議論をする予定である。 また、沖縄で11月に開催される日本平和学会の秋季研究集会で共同セッションを設け、研究会のメンバー3名が発表し、1名が司会を務める計画である。そこではこれまで本研究会で行ってきた各自のフィールド調査に基づく研究成果を発表し、類似した研究テーマに取り組む海外の研究者2名にコメンテーターをしてもらう予定である。 これらの、図書の刊行と共同での学会発表を行うことで、研究成果の公表と研究の社会的還元に努める。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画していたフィールド調査が、日程や相手方の都合上、実施できなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
計画していた各自のフィールドでの調査を2015年度中に実施して使用する計画である。また、文献購入費と、研究会を年2回東京で開き、11月に沖縄での日本平和学会で共同で学会発表を行う予定であるため、それらの旅費に使用する計画である。さらに、11月の日本平和学会での企画セッションに海外の研究者をコメンテーターに招くため、その旅費に充当する計画である。
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