本研究は、クリティカル・ディスコース分析のアプローチを用いて、日本および英国の公共放送・民間放送の社会問題に関するテレビニュースを分析し、ニュースのディスコースの言語的要素と非言語的要素によって、現代社会のイデオロギーがどのように構築されているかを多面的に分析した。その結果、イデオロギー分析のための分析視点として、①ニュースが何に重点をおいているか、②描写される出来事についてどのような因果関係を設定しているか、③出来事の登場人物をどのような属性を持つ存在として描いているか、という3つの視点が有効であることがわかった。
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