介護保険導入直後の2000-2001年、東京近郊2地区(住宅地区、農村地区)在住の30代女性を対象に、親が要介護状態となった時の介護選択(自宅介護、施設介護)の要因分析を行い、扶養義務感、愛情の影響が確認された。 上記回答者が介護年齢に達した2014年、パネル調査を実施、前回との比較分析を行った。2地区とも、実親、義理の親に対する自宅介護選択率、扶養義務感、愛情が低下した。 特に農村地区では、義母に対し、希望としての自宅介護選択率は大きく低下したのに対し、現実における選択では変化がなく66.7%と高いのは、望んでいないにも関わらず、介護せざるを得ない嫁の現状が反映されている。
|