本研究では、ホームレス支援を目的とする団体ビッグイシュー日本および関連非営利団体ビッグイシュー基金と共に、ホームレス者とその生活状況の包括的な把握が可能となるよう、特に必要と考えられた臨床面重視のアセスメント・トレーニングを構成、実施し、スタッフの多角的なアセスメント・スキルおよび知識の向上に寄与した。本研究期間中のスタッフの離職・入職の繰り返しにより、アセスメント・スキルや知識の定着に困難が生じた結果、ホームレス支援団体の慢性的な財政難や、その結果としての専門職・人材確保の困難、高いボランティア依存が明らかとなり、今後のホームレス施策に対する問題提起へと繋がった。
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