新自由主義のもとで進められてきた福祉の市場化は、ソーシャルワーク実践にどのような変化をもたらしているのか。本研究は、福祉の市場化を評価する①公平性、②選択性、③応答性、④効率性、⑤サービスの質からなる指標を開発し、韓国および日本における介護保険事業所各800ヶ所の運営責任者、および関東一都六県の介護保険施設1000ヶ所の相談員への質問紙調査を実施し、市場化による実践への影響を分析した。その結果、経営上望ましい利用者を選別する「クリームスキミング」が確認され、社会的排除の進展とソーシャルワーク実践におけるジレンマの増大が課題として指摘された。
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