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2014 年度 実施状況報告書

医療観察法が精神保健福祉士の価値に与える影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25380747
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

樋澤 吉彦  名古屋市立大学, 人文社会系研究科, 准教授 (10329352)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードソーシャルワーク / 精神保健福祉士 / 心神喪失者等医療観察法 / 精神保健福祉法
研究実績の概要

平成26年度は本研究課題に関する文献等の収集・整理に特化した活動を行った。昨年度同様、「NII論文情報ナビゲータ(サイニィ)」及び「メディカルオンライン」での検索・収集に加えて、他大学図書館に出向き、関連資料の収集を行った。収集した論考・資料のうち論考については昨年度同様、「医療」、「司法」、「福祉」の3領域に分類し、さらに執筆者の研究実践領域ごとに分類したうえで、医療観察法に関する主要論点ごとの論考整理メモの作成を行った。これに加えて26年度は、精神保健福祉士の職能団体である日本精神保健福祉士協会(旧日本精神医学ソーシャル・ワーカー協会)がこれまでに発行してきた会報及び研究誌について可能な限り過去に遡り関連論考や記述の抽出と整理を行った。26年度についても自身の学内業務との関連で何らかの成果物の発表をするには至らなかったが、上記作成資料をふまえて、27年度は学会報告及び論考2編を発表する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当初研究計画では、平成26年度~27年度(最終年度)にかけては、①医療観察法においてPSW が担うことになった保護観察所における「社会復帰調整官」及び当初審判における「精神保健参与員」の業務の性質に関する収集資料及び論考分析、②医療観察法廃止運動に携わる関係者に対するインタビューと分析の2点としている。
①については論考及び資料の収集と整理についてはほぼ終了しており、27年度は本資料を用いて論考等の作成に専念する予定である。②については昨年度報告書において実施はやや困難としていたが、本研究課題での実施は困難と判断し実施せず、①の論考等の作成に注力する予定である。

今後の研究の推進方策

平成27年度は本研究課題の最終年度となるが、26年度に達成することができなかった収集した論考分析と成果報告を行う。具体的には2種類の課題に取り組む予定である。第一は、精神保健福祉士の職能団体である日本精神医学ソーシャル・ワーカー協会が過去にいわゆる保安処分に対してどのような態度をとってきたのか、またその後、医療観察法についてはなぜ積極的関与の姿勢を表明することになったのか、その「対抗」と「変節」の過程の検討である。第二は、第一の研究をふまえて医療観察法における「処遇要件」が精神保健福祉士(PSW)の価値と理念に与える影響について、特に精神保健福祉士が志向する「社会復帰」概念の整理・検討を通して明らかにすることである。

次年度使用額が生じた理由

学会等については当初の研究計画通り参加をしたが、文献購入額が予定よりも下回ったため、余剰が出た。

次年度使用額の使用計画

余剰は約5000円のため、文献購入に充てる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] 治療/支援の暴力性の自覚、及び暴力性を内包した治療/支援の是認について-吉田おさみの狂気論を通して2014

    • 著者名/発表者名
      樋澤吉彦
    • 雑誌名

      現代思想

      巻: 42(8) ページ: 207-223

    • 謝辞記載あり

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公開日: 2016-05-27  

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