本研究は、精神保健福祉サービス提供組織をリカバリー志向のものに変えるための利用者主導型の職員研修プログラムの開発を目指すものであるが、平成27年度においては、当事者の手によって開発、普及されている、クライシス対応アプローチの実践者を招へいし、講演会とワークショップを開催することで、情報収集をおこなうとともに、わが国の参加者からの フィードバックを得た。具体的には、アメリカ合衆国National Empowerment Centerより、同センターが開発および普及に努めているemotional CPR(eCPR)のトレーナー2名を招へいし、eCPRに関する講演会およびワークショップを実施した。そして、講演会の参加者からは講演会のアンケートを通して、ワークショップの参加者からはワークショップ前のアンケートおよびワークショップ修了後のアンケートを通してフィードバックを得た。そして、それらのフィードバックを分析することで、利用者主導型の職員研修プログラムを開発するための課題を浮かび上がらせることができた。
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